いまだにテレビでは「風評被害」という表現が誤用されている。
狂牛病のとき以来、輸入牛肉は禁輸され、輸入再開後も「全数検査」が義務付けられるなど
厳しい措置が取られた.
それにもかかわらず、いまは汚染地域の産品を全数検査することなく、
また、極力検出数値が規定をオーバーしないような工夫をした検査をするなどして
消費者のもとに産品を届けることに政府が躍起になっているのが現状。
それを、感情的に煽りたて、実際に汚染地域で育てられた産品を拒み、
安全な食を選ぶ人間を「風評被害の加害者」としている。
新聞もマスコミもしかり。
しかし、政府のみならず、新聞やマスコミまでこの危険性に疑問を投げかけないことは、
本当に、汚染地域の生産者、そして、居住者のためになっているのか考えてほしい。
『安心だ』
という風潮を蔓延させればさせるほど、汚染地域の人々が
『逃げられなくなっている』
ということが分からないのか?
専門家の中には、現状でも早急な避難が望まれる地域があり、特に
乳幼児、子供、妊婦にとっては過酷な状況にあることを指摘している人もいる。
そこに住んでいない政治家やマスコミが無節操に「安心」を繰り返し、
そこに住む人々が逃げられないようにしていることは、
支援の本質からは大きくかけ離れている。