スポニチアネックスより抜粋
『福島ごみ「受け入れるな」 川崎市に苦情2000件超
川崎市の阿部孝夫市長が福島県などの被災地を7、8両日に訪れた際、災害廃棄物処理の支援を表明し、川崎市民らから「放射能に汚染されたごみを受け入れるな」などの苦情が2千件以上寄せられていることが13日、市への取材で分かった。担当者は「汚染ごみは運べるはずがない」と説明、対応に追われている。』
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2011/04/13/kiji/K20110413000622610.html
つい昨年まで川崎市民であった自分としても、身近に感じてしまう記事だ。
災害ごみとはイコール原発に関するごみということではないとは思うが、これだけ放射性物質が飛散している現状を考えれば、放射性物質が付着し、放射線を出しうるゴミだということは自明の理。
政令指定都市の首長ともあろうものがあまりに放射線についての意識が低すぎると思う内容だ。
放射性物質は燃やしてなくなるものではない。
そして、塵などと混じってまち中に堆積すれば、そこで物によってはかなりの長期間、放射線を出し続け、風によって舞い上がり、皮膚から被爆するだけでなく呼吸から体内に取り込まれ内部被ばくをもたらす。
肺に入った放射性物質は取り出せない。骨に蓄積するものもある。
そして、大人よりも地面に近い子供たちが大きな被害をこうむる。
放射線は低線量で急性症状が出なくても、累積量が大きくなれば人体に影響をもたらす。
そして、影響が出ても、それと原発事故との関連を証明するのは難しいのが事実と思われる。
政令指定都市というだけではなく、都心から近く、都心から西方、北方にも大規模な人口を抱える川崎市に放射性物質を持ち込むというのはあまりに危険が大きすぎる。
福島原発の放射性物質の影響を受けているごみは、今後、人が住むことができないだろう20kmまたは30km圏内において処理するべきで、そこから持ち出すことは厳しく取り締まらないといけない類のものであると思う。
苦情が2000件だけというのもなんだか少ないような気もするが、それにしてもあまりにお粗末で軽率な言動である。日本社会は放射線についての学習が少なすぎると今回、自分もいろいろ調べているうちに実感したが、行政と行政の長も例外ではない。
コメント (4)
私も川崎の隣に住む住民として興味深い話でした。
復興支援の観点からすれば良い事だと思いますが、公表するのが早すぎるような気がします。安全性第一という割には具体的な事は何も決まっていないようなので、これでは住民も不安になりますよね。
それに、こういう騒動が福島全体に対する過剰な偏見につながりそうで心配です。。。
どうやら川崎市は新潟中越地震のときも災害ごみの処理を請け負った実績があるそうで、経験済みの事だけに先走っちゃったのですかね。
投稿者: ロースター | 2011年04月14日 11:53
日時: 2011年04月14日 11:53
悲しすぎる。
テレビで見ましたが、都内のあるガソリンスタンドで「福島県民お断り」の張り紙があったのはいかかがなものでしょう。
福島の農作物どころか、世界に目を向ければ日本国内全ての食べ物が放射能汚染されている扱いになっている。
現に我社で商談中の香港、ロンドンにお米の輸出の話が白紙になった。現実があります。
早いところ何とかしないと世界的に日本の立場がなくなるのではないだろうか?
食の安全が売りだった日本の食物が崩壊してしまいます。
投稿者: 秋田のタカ | 2011年04月14日 17:42
日時: 2011年04月14日 17:42
福島県内の災害ごみは、少なからず放射性物質が付着しているのは
避けられないことと思います。
2次被害を出さないためにも、このような災害ごみの対応は
政府がもっと早く、厳密に方針を示すべきと思います。
≫過剰な偏見
全くそう思います。偏見は社会として何としても排除したいものですね。
投稿者: nb | 2011年04月14日 23:05
日時: 2011年04月14日 23:05
タカさん
すみません、投稿に気づくのが遅れました…
「福島県民お断り」の店は、
実名で公表すべきでしょうね。
そういうところにはお金を払いたくない。
しかし、日本の食の危機ですね。
いまは、いったんちゃんとリセットすべきところをし、
再出発することをしなければ国としての行く末も、
そして、国際的な理解も得られないでしょうね。
投稿者: nb | 2011年04月24日 19:00
日時: 2011年04月24日 19:00