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明るい生活

DSC02822

こういう看板って、結構好きなんだよね。店名がとってつけたような汎用品なのかもしれないけど。

この看板を撮った米子を前回訪れたのは、3.11だった。

13:30羽田発のANAが米子空港に着いたのは15:00くらい。

あの日は、

雲が厚くて地面がまったく見えず、空撮もできないので機内では寝ていた。

米子空港で到着口からでる。

ロビーが騒然としていた。

「羽田行きは飛べない」

という声が聞こえた。

「え?今羽田から来たんだけど…」と思った。

人だかりは、ロビーのテレビの前にあった。

偶然、乗り合わせた仕事関連の知り合いが、

「すごい地震があったみたいだ」

と教えてくれた。

テレビの画面では、炎上するお台場、千葉のタンクが映っていた。

「東北、関東で震度7」

というテロップが出ていた。

東京や東北に家族や多くの友人を持つ自分は頭が空白になった。

何度電話しても、家族につながらない。

今から、東京に引き返す手段はない。

何もできない。情報がほしい。ただただ、心が締め付けられることを受け入れるしかなかった。

夕方、わずかにつながった電話で、家族の安全が確認できた。

リアルタイムで流れた津波の映像。大変なことが起こった実感。
自分の親しい人たちが揺れの中で恐怖を味わい、大きな影響を受けている中で、
心配し、安全を願うことしかできない状況への、罪悪感とうしろめたさ。


何気ない日常。

そんな日が幸せだと感じた。
でも、放射線汚染によってそれが前と同じようには戻ってこなくなるなんて、その時は思ってもいなかったのだけど。

『明るい生活』

見慣れた、さびれた看板がある幸せ。

コメント (2)

それぞれの3.11があったのですね。
そのとき僕は監査の真っ最中だったなぁ。

>見慣れた、さびれた看板がある幸せ。

津波で被災したところは「さびれた看板」すら残らなかったのですからね。

なにげない日常がいかにありがたい事か再確認させられるいい一枚ですね。

nb:

コメントありがとうございます。
激震の監査ですね。監査内容が激震でも困りますが!?

水や空気のように、当たり前にあるものの大切さを
ついつい見失ってしまいますね…。
3.11を忘れずにいれば、たいていの幸せに気づいて
いけるような気もします。

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2011年11月29日 07:11に投稿されたエントリーのページです。

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