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産品の汚染度表示はシーベルトに統一できないのか

食材などの汚染度が説明されるとき、「ベクレル」という単位が用いられる。
しかし、「年間許容被ばく量」は「シーベルト」という単位だ。
中部電力の説明では、下記のとおりとなっている。
+++引用ここから+++
放射能
単位 ベクレル(Bq)
定義 1秒間に崩壊する原子数。毎秒1個の崩壊数を1Bqという。

放射線の量

種別 吸収線量
単位 グレイ(Gy)
定義 物質に吸収された放射線のエネルギーを計るための物理量。物質1kgあたり1ジュール
(J)のエネルギー吸収があるとき1Gyという。

種別 線量当量
単位 シーベルト(Sv)
定義 放射線が人体の組織に及ぼす効果・影響を定量的に扱うための尺度。グレイに放射線の
種類、性質などに関係する修正係数を乗じたもの。

+++++++++

上記から言えることは、一般の人にとって、農作物、酪農、水産物などの汚染度を説明する単位として、「ベクレル」で説明されても理解しがたいということだ。

というのは、年間の被ばく許容量は「シーベルト」であらわされるものであり、

年間被ばく許容量とは

一年の外部被ばく(大気、塵等からの体外被曝)+一年の内部被ばく(大気、塵、食物から摂取する内部の被ばく)

であるのだから…。

たとえば、今日食べたものが

ホウレンソウ(○○ベクレル)+コマツナ(○○ベクレル)+イワシ(○○ベクレル)

大気中の汚染が △△シーベルト/時間×外部被ばくにさらされた時間

とする。

一般家庭では、年間累積被ばく量を把握するために日々の被ばく量を合計していかないといけないから、

上記食材+大気からの被ばく量

という合計をして本日の被ばく量として昨日までの数値と合計せねばならない。

しかし、「ベクレル」で表示されると、「シーベルト」に変換するためには、

たとえばヨウ素131の場合の係数で、

○○ベクレル/kg × 2.2×10-8 = シーベルト/kg となるそうだ。

ヨウ素131以外では係数も変わってくる

一般家庭で、このような計算を日々行いながら、食べるものを管理できるか?
しかし、現状ではしないといけない状況なのに。

ベクレルであらわす国の発表は、非常に不誠実である意味、なにか公表はしているけれども実際は国民が建さんできない状況にあえてしているようにも思える。マスコミも、上記換算について、説明しているだろうか?不思議だ。

いずれにせよ、汚染度の単位もシーベルトで公表すべきではないかと思う。

 

コメント (3)

なるほど〜。勉強になりました。
この分野は日常生活になじみがないだけに難しいですね。

平たくいうと、
「ベクレル」は放射線の出元となる試料に含まれる放射能の量
「グレイ」は(出元はともかく)結果的に検出された放射線の量
「シーベルト」はグレイの親戚?もっと身近にしたやつ。
という感じですかね。

。。。でも、そうするとですよ。
ベクレルをシーベルトに変換するということは様々な条件付けが
必要になってくるのではないでしょうか。
例えば100Bqの放射性物質が含まれるがあったとして、これを
飲むか、風呂に使うか、掃除洗濯で使うかによって、結果的に
人に何シーベルトの放射線を被ばくするかは変わってくるわけ
です。だから正確なというか各個人に有用な値は政府としても
だせないのではないでしょうか。

同じ40Wの電球でも部屋の広さや天井の高さ、内装などで得ら
れる明るさもだいぶ変わってきてしまうのと同じ。。。
の様な気がします

nb:

ベクレルは物質が放射線を出す力、シーベルトは有害を図る値、
というように解釈しております。
ですので、「どれだけ汚染されているか」を測るにベクレルを
使うことはできても、
いま、政府や自治体が気をつけて公表すべき
「健康に害があるかないか」ということを測るには、
ベクレルは用途が違うということでではないでしょうか。

政府が発表しているのはたとえば、ホウレンソウkgあたりの
ベクレル、という形です。
それをベクレルではなく、単純にシーベルトにするだけでいいのではないかな、と思います。

kg当たり2000ベクレルは、どんな条件であろうと
シーベルト換算するとヨウ素131ではkgあたり
44マイクロシーベルトでしかないので、
たとえばホウレンソウkgあたり44マイクロシーベルトであれば、
100グラム食べれば4.4マイクロシーベルト摂取した、という
計算は、個々人、各家庭が自分たちで計算して累積を
管理していけばいいと思います。
大気中の被ばくも、時間当たりの被ばく量を各家庭で
どれだけ被ばくしたかを計算して管理する必要があります。

(ところで、室内での被ばく量はどうやって解釈すればいいか、
すごく疑問ですよね。
政府は「室内なら安全」としているわけですが、
換気性によっての室内の汚染度は変わるわけですから、
安全ということはありえず、
それは個々人が判断するしかありません)

ちなみに勉強している限りでは風呂と洗濯については、
あまりシビアにみる必要はなさそうです。
専門家の方いわく、大気中の被ばくに比べれば、
洗濯や風呂からの被ばくははるかに小さい、
(除去しようと思えば多少はできる)とのこと。

なので、大気からの被ばくと体内に摂取する水や食料からの
被ばくの管理が重要なのでは、と解釈しております…

いずれにせよ、政府が現在、ベクレルで出しているものを
単にシーベルトに置き換えるだけでも、
各家庭での管理がしやすくなると思います。

もっとも、一番いいのは、手元に線量計があることだとは思うのですが、
それが現在入手困難である以上は、
政府や自治体ができる限り各家庭が管理しやすいよう、専門知識がなくとも
単純に計算できるような方式で情報を発信する必要が
あると思います。

インターネット上にはベクレル→シーベルトへの換算ツールは
個人の方などが公開されていますが、仮に、詳細な条件設定があるとして出せないというとしても、
(その必要はないと思いますが)
このようなツールを政府がなぜ公開しないのか、不思議です。

最終的な条件のもとでの管理は、個人個人が専門的な勉強をしなくとも
簡単に管理できる方法を普及し、健康管理を徹底する必要があり、
現状の日本社会ではその点の意識がまだ弱く、
本来、政府はその啓もうをしないといけないのに、
「安全」という言葉であいまいにしてしまっていますね…。

nb:

換算ツールには下記のようなものがありました。

http://testpage.jp/m/tool/bq_sv.php?guid=ON


googleで「ベクレル シーベルト 換算」で検索すると
いろいろと出てきますね!

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2011年04月09日 19:57に投稿されたエントリーのページです。

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