日ごろお仕事でお世話になっているある方から
「(NBの)写真はほっとする」というようなことを言っていただいた。
なるほど、そうか、よかった。
なんて思いながら、なんとなく考えてみた。
自分の撮る画像には、根底に一貫したテーマがある。
撮影している時にいちいちそんなことは考えないけど、
自然とそのテーマを感性のベースにしてモチーフがきまる。
自分の絵作りに必要な要素や、意識して作り出していくものがぼんやり見えてくる。
だから、基本的に自分は記録写真やツーリングレポート以外で人間や、
猫以外の動物は撮らないし、スポーツや自動車の画像をとることもほとんどない。
それらは、自分が求めるテーマにそぐわないと思うから。
それは自分の生き方への価値観がよく反映されているな、と思う。
画像を通して何をしたいのか。
自分は、人に見せるよりも、自分自身の存在を確かめたいがために
撮像素子や、ときにフィルムを通して画像をとる。
だから、独りよがりでよいと思っている。
”我思う、故に我あり”17世紀に生きたデカルトの悩みは、21世紀を生きる
僕をも悩ませている。
いずれにせよ画像はうまく見えるように撮ろうとか、ナントカ比とか、日の丸写真とか、
そのようなものに腐心するよりも、生き方や価値観、その時の気持ちを
しっかりとビジュアルに反映させることができれば、おのずと躍動し始める。
そんな時、日の丸写真であったとしても、人は共感してくれるし、第一、
何かを表現しようとすると、おのずと構図は日の丸的でなくなる場合も多い。
それは結果であって、はじめから意図的に縛られるようなものではない。
根底にあるテーマ。
人には誰しもかかえているテーマがあるが、それに気づくか気付かないかでは
いろいろなことが変わってくると思う。
これを読んでくださっているアナタのテーマとは?
自分の画像への感想をいただいて、改めて自分のことを考えるきっかけになった。
やっぱり画像を撮るのは楽しい。