国会で審議されているエコカー減税。
ハイブリッド車は新車購入時の取得税・
重量税が免除される。
1.3t、200万円の車では15万円弱が0円になるという。
自分としては、ハイブリッド車って本当に環境にいいの?
という疑念が相変わらずぬぐえないが、
(バッテリーなど、これまでの車になかった装備の廃棄やリサイクル
に関する環境負荷など)
それでも、環境のことを考えていく重要性は認識している。
ただ、この減税はエコというより国内の自動車買い替え需要を促進する
ためであって、面白い車を作らないで消費者から消費の優先順位を
下げられた(=車の価値を落とした)自動車メーカーの救済的なところが
実の目的であるのだろう。
実際、自動車関連の協会からは明確に法律の早期実現の要望が出ている。
減税は、環境性能レベルによって、100%、75%、50%に分かれる。
電気自動車、燃料電池車は100%減税となるのだ。
しかし、100%減税となる車種を市販ベースで実現している
メーカーがどれだけあるのだろう。
国内ではトヨタとホンダだけじゃないか。
”エコカー”を選ぼうにも、
絶対的選択肢が少なすぎる。
まあ、
マツダでいえば、現行のデミオでも75%の減税対象にはなるので、
減税の恩恵を受けるのは必ずしも、ハイブリッドなどの車だけではないのは
確かではあるが。
しかし、この不況感の強いご時勢、なおかつ「車は下駄代わり」
といった消費者意識の強い中では、25%といえども大きな違いになるだろうし、
一般的認識では「エコカー=ハイブリッド」なのだろうと考えれば、
たんに25%という以上の価値観がハイブリッド車には付加される。
結局、
一部の資金力と技術力あるメーカーが得をするような
公的制度を作るのなら、
そして、なによりも本当にエコのことを考えるのなら、
他の自動車メーカーの技術力を向上する、あるいはハイブリッド
技術を提供するような公の研究開発費も増やす必要はないのだろうか?
そこで各社の技術力を向上させ、ハイブリッドなどの車種を
充実させ、消費の選択肢を増やしていくことが必要だろう。
資本主義だから、先行して技術開発をできているメーカーが
とくに恩恵を享受する権利があるということなのか?
資本主義に突っ走りすぎる危険性が、こんなに明らかになっている
昨今であるのだ。
そして、はっきり言えばどんなにエコであろうと、すべての人が
プリウスとインサイトに魅力を感じることはないのだ。
(自分は、これらの車をただでもらえるといわれても、きっと断ると思う)
ホンダのインサイトは、いまは人気があり値引きゼロだという。
減税が実現すると、メーカーやディーラーは腹を痛めず10万程度の値引きを
するのと同じになる。
一方で、ハイブリッド技術を持たない他のメーカーは、もしかするとこれまで以上の
値引きをする必要が出てくるかもしれない。(理由は先述の通り)
デミオのような戦略車の利益幅がいったいどれだけあるというのか?
ただでさえ、薄利の自動車販売なのに。
自分には、どうしてもこの公的減税が一部メーカーのための制度としか思えない。
そして、個人的にはそのメーカーがこれからの自動車業界を魅力的にして行って
くれるという気がまったくしていないし、これで雇用が創出されても、結局は
場当たり的雇用創出で、また不安定で「企業のための雇用」が繰り返されるだけだと
思う。
そのようなメーカーによる、中堅メーカーの買収などによる市場寡占化が進むとすれば、
社会的にいいことなんてない。
しかし、ある中堅メーカー系ディーラーの人が言っていた。
「保険業界のように、自動車業界も合併・吸収が進むのは避けられませんよ」
++
ちなみに、減税の結果失われる税収とそれによる影響とかどうなのだろう。
情報が不足しているように思う。
この減税で失われる税収が、自動車メーカーの活性化による法人税等の税収で補える
(つまり、自動車業界がちゃんと社会に「借りを返す」)という具体的かつ現実的な
比較・算段はあるのだろうか?
それがなくて、単に税収を減らすだけの制度であれば、結局「将来へのツケ」でしかなく、
年金も当てにできない谷間の世代である我々にとってみればまったくを持って、
目先だけのその場しのぎであって、結果的にいい迷惑でしかない。
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それと、個人的にはハイブリッドカーが生産され、廃棄され処分される
までの環境負荷についても現状のガソリン車との比較をとおした公の
ちゃんとした情報がほしい。
エコカーに乗って、燃費がよくなりました。排ガスも減ったはずです。
でも、実はその車を作ったり、処分するためにはガソリン車以上の
電気を必要として、発電所に頑張ってもらわなくてはなりません。
そのために発電所からはより多くの煙がモクモクされて自分が減らしたはずの
排ガスを大きく上回ったり、
あるいは危険な原子力により依存せねばならないです、
等となったら、本末転倒どころかまったく環境負荷の創造でしかない。
それはまた、社会的コストを増やすことにもなるのだから。
**追記**
そうそう、トヨタのサイトにプリウスに関するLCAが公表されていて、
「10万km走行(10年)」であれば、製造・運用・廃棄において同クラスの
ガソリン車より環境負荷が低くなる、という情報が出ている。
もっとも、これが具体的にどのような積算によるのかはわからないし、
第三者による検証もされていない。
また、上記から言えば、プリウスも、購入して10万km(10年)乗らなくては
実質環境負荷は低くならないということか。
いずれにせよ、何がエコカーなのか、しっかりとした第三者機関の検証
がほしいところ。
マガジンXあたりの車会社から金を受け取っていないメディアでやって
くれないだろうか。