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2012年04月 アーカイブ

2012年04月25日

東北~関東での実際に私が被曝した値。

hibakuryou

先週、私が実際に外部被曝した線量計の値です。
使用機材はシンチレーション式のDoseRAE2。
単位はミリシーベルト。(μSvに換算するにはは1,000をかけて下さい)
グラフの中の範囲での累積被曝は5.1μSvになります。
各地における1時間あたりの被曝量は
酒田市~由利本荘市~横手市 0.02 μSv/h
奥州市~伊達市 0.13 μSv/h
飯館村~川俣町 1.20 μSv/h
川俣町~いわき市~柏市 0.15 μSv/h
柏市 0.13 μSv/h
柏市~都内 0.10 μSv/h
日野市 0.14 μSv/h
※一般国民の年間被ばく限度量1mSvでは時間あたりの被曝量は0.114μSv/hです。
山形県酒田市や、秋田県由利本荘市、横手市などが、いかに奥羽山脈に守られているかがわかります。とても低い。
(私は秋田県産の作物はキノコなどいくつかを除いて安心できると思っています)
一方で、奥州市や一ノ関あたりが飛び地的に汚染されていること、伊達市などの線量もかなり高いのですが、飯館村がずば抜けています。
柏市には3時間程度の滞在でほとんどがコンクリートの建物の中にいました。日野に戻っても、毎時間しっかり低線量の被曝をしていることがわかります。これが現実です。子供の放射線への感受性は大人の4倍あることを忘れてはいけません。
この汚染で大人一人が癌などになる時、子供たちは4人、病気にになっているということを。

2012年04月21日

つながろう柏 明るい未来プロジェクトと武田邦彦先生の話を聞いた。

昨日の柏市での講演会備忘録メモ。

1、中部大学武田邦彦教授
・欧米の原発は地震が極めて少ないところに建てられている
・また、内陸に建てられている。これは、冷却には淡水が好ましいからである。
・上記のことより、欧米の原発は「耐震」「津波」は想定していない
・日本では震度6レベルを含め地震が非常に多く発生している。
・日本では津波も発生する。
・それなのに、日本の原発は、海沿いに建てられており、なおかつ、冷却に望ましくない海水を使っている。
・日本原発は「津波」「地震」を想定しない米国のものを使っている。
・だから、地震や津波が来て原発が壊れるのは、もともと科学的に説明できることだった。

◎それでも、原発をつくって受け入れてきたのは、国民(大人)に他ならない。
◎だまされたとしても、責任は大人にある、
◎今の大人は、自分たちは電気を使い、その危険な廃棄物を子供たちに押し付けている。
◎それと同様に、首都圏は電気の恩恵を受けながら、地方に原発を押しつけてきた。

☆大切なことは
・大人たちが責任を自覚すること。
・科学者は「ショーウィンドウ」のように、事実を提示できるだけで、人々の暮らしを決定することはできない。
・大人たちは科学的根拠を知ることそして、自分達が判断する。
・どのように生きていくか、社会を作り上げていくかは、そこに住む人々が決定してゆかねばならない。

☆安全性の目安
・被曝は現在4階建ての構造になっている。1階が自然被ばく、2階が医療からの被ばく(レントゲンなどを多くすることで数年先の晩発性のガンなどの患者が増えていることは統計的に確認され、それゆえ子供向けの学校などでの診断では極力数が減らされた経緯がある※伊藤追記 政府が決めた暫定被ばく基準値20mSv/年は、胸部レントゲンを1年に400回浴びるのと同じ)、3階が過去の核実験により、各地に散布された汚染物質(※伊藤追記 プルトニウムなどの半減期は2万年を超えるので、まだまだ当時と同じ量が残っていると考えてよい)4階が、原発事故からの被ばく。
・これらは、既に階層構造で積み上がっている。だから、「これだけの被ばくをしても、自然放射線量と変わりませんよ」「これだけ食べても、医療からの被ばくのほうが多いですよ」という「大丈夫おじさん」たちの言うことは意味がない。なぜなら、それは比較する対象ではなく、相互に『加算して考える』べきもの、それらがトータルして「年間1mSvに収まるかどうか」が重要だからだ。
・法定基準であり、国際的な安全基準である「民間人年間被ばく限度量」の1mSv/年は、「とりあえず」決められたものではない
・これまでの放射線の影響については「危険である」という情報、「それほど危険ではない」という情報両方が研究結果として存在する
・それらを認識したうえで、専門家などが話し合って決めてきた基準が「1mSv/年」である。
・これに沿うと、外部被ばくでいえば、0.1マイクロSv/毎時(0.1μSv/h)が一つの目安になる。
・空間線量が0.1μSv/hを超える地域では、「じゃあ、経済的損失をとって引っ越すか、健康リスクを承知で住み続け、被曝量を減らす努力をするか」は「親たちの責任で行うべき判断である」
・大人は5年で5mSvの累積量であれば、5年の中で多い年、少ない年をやりくりしてもよい。

☆これから
・残念ながら、大量の汚染物質が海に流れており地域的に魚介類、臨海学校に注意が必要。
・チェルノブイリで被害を受けたベラルーシなどでは、子供たちの病気は事故5年後に急増している。妊娠時の影響はさらにもっと先の話だ。だから、「いま、病気患者が出ていないから安心」という専門家やマスコミのいうことは意味がない。これから先に起こることであって、彼らは預言者ではない。


+++
☆「つながろう柏 明るい未来プロイジェクト」川田氏の講演

・今は、誰かを批判したり責めたり、論じるより、子供たちが被害を受けていることから一刻も早く、現状を改善することが重要。つまり、動くこと!
(責めたり論じている間にも子どもたちは被ばくしている)

・自分たちは、柏で暮らしていくことを決めた。だから、少しでも減らす努力をしていく。

・除染活動を始めてから、我々の姿を見て町内会の大人の人なども参加してくれるようになり、だんだん意識が変わりつつある

・汚染の状況は、対策が遅くなったのがよいか悪いか、かなり局所的に汚染物質が蓄積している。だから、効果的に除染を進めるには、まずはその部分から取り除いていけばよい。

・実際に活動を通し、空間線量を減らすことに成功している。空間線量は減らすことができる。

・家の中でも、被曝する線量には場所によって大小がある。
それを知ることで、子供の被ばく量を減らすこともできる。

・市にも限界がある。市と連携して進めていく

・東葛地域の汚染対策は、最初は遅かった。でも、今は柏市では給食もまぜこぜ検査を実施し、検出限界は1bq(※伊藤追記 非常に低い値を基準にしている、といえます)。市は、とても前向きな姿勢で協力してくれている。

・計測ではしっかりと根拠を残す。そのためには、市の貸し出し機材などを活用し、機材間の誤差をなくしてデータをとる。計測台を作る。画像を撮る。

・お父さんは、子供たちに「あの時、お父さんはこうやってベストを尽くしたよ」と将来言えることが大切

・ただ、除染はできる範囲で参加していくことが大切。これで身体を壊してはいけない。それは、のぞましい除染活動ではない。

資料等の問い合わせは下記まで↓
http://www.tsunagaro-kashiwa.com/index.html


+++
講演会には老若男女、集まっておりました。
私のように、東葛とは全く縁のない、多摩の人間まで貴重な1席を割いていただき…。
80人の活動である柏のプロジェクトはうらやましい。
そしてまた、若い創造的な、この講演会をしてくださった柏の青年会議所のみなさんの存在が頼もしく見えました。
最初のJC理事長さんの前向きなお話などで、思わず涙ぐんでしまった。

動きが余りに鈍い多摩地域で住む親として、日頃、自分が抱えていながら、心にしまっている孤独を再認識したこと。一人だけで、家の周りを線量計で測り、除染をしたこと。家内と家の中をふき掃除をたくさんしたこと。
そして、身の回りに感じることができない、このような尊敬できる人たちの存在のうれしさ。
上記をまたレポートにして、もうそろそろ「モンスターペアレント」のレッテルがはられそうな(もう、貼られているかもね)息子が通う保育園に持参するつもりです。

根拠をまとめて提示してもモンペと思われてしまうようなこの孤独にも今は耐えながら、仲間を見つけていきたいと思いました。

本当に、貴重な機会をありがとうございました。
きっと、何か、自分のアクションに役立てたいと思います。
仕組みを作らないとね。

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