NB-Roads　ロードスター・ツーリングライフ

せ、せまい。これが国道っすか。
酷道ってやつですね、わかります。

落ち葉積もる待避所にてパチリ。

道路は基本1.8車線、ガードレールなしや1.2車線位に
狭まるところもある。

対向車は多くないとはいえ、ないとは言えないので
ドキドキしながら、心地よい風を吸い込みながら、
無理せず進んでいく。

 
岩で先が見えません…

でも、たまに遠くが見晴らせるこの気持ちよさ。
やまは色づきはじめていた。

遠く見えるのが、今は主流道路の国道のバイパス。

このルートを選んで、まあ正解だったかな？
おそらく、地元の人などはこの道路の狭さやカーブの多さを分かっているから、
バイパスが渋滞していてもあえて使うことはないのだろう。

その分、車は少ない。ただ、アップダウンと道路の狭さ、カーブの多さから、
それなりに時間はかかるけど…。

鶴岡市の中心市街をかすめるように通り抜け、酒田市内を抜ける。
国道7号線を吹浦まで来ると、いよいよ鳥海ブルーラインに入っていくことになる。

さあ、屋根を開けていこう！！

…と思ったら…

目の前を1000cc超のツーリング仕様のビッグバイクがゆっくりと道の
真ん中を走っている。
しかも、カーブが遅い。ちょっときつめのカーブでは出口のところで
かなり失速するから、車間をとっていても急激に接近してしまう。
２輪だからカーブが遅いのは仕方がない。
でも、このバイクは特に遅い。
こういうときって譲るのがマナーじゃない？ と思いながらも、
安全確保のためにかなり車間をあけて走った。
太平山荘で見たら、60歳ぐらいのおじさんライダーだった。

ということで、いつまでも前行くバイクに気を取られていたくも
ないので、途中駐車エリアにとまって気分転換。

この青空、はじまりかけの紅葉。涼しい風がとても澄んでいる！ 

 
山腹を縫うようなゆるやかなワインディング。冬は雪に閉ざされる世界。

車が止まっていないガラガラの駐車場で平野を眺めながらのお昼タイム。

コンビニ弁当ですが…

奥に見えるのはにかほ高原の風車群。これからブルーラインを下り、あそこに
向かいますよ。

今から行くから待ってろよーっ！！

東北はすっかり実りの季節。新緑と黄金のいなほ、そして青空。
東北の色彩は、とても奇麗です。深い青のわがロードスターも、
なんかうれしそう。

わかれみち。

最初は右に行ったけど、なんとなく気が変わって引き返してこの画像を撮り、
左に行きました。

人生、それぐらい余裕があってもいいじゃない。

水田を抜けると林に。林が開け集落に。
集落の中は特に速度を落としてすすむ。
ツーリングは、他人の生活領域に多分に入り込んでいる。
そのことは忘れちゃいけないと思っている。

見えてきた、風車だ！

でっかいなー。

 
ここに来るのは二度目だけど、いつ来ても気持ちい風が吹く。

人間が危険な原子力に頼らず、風力発電の電力で暮らしていけるような
生活スケールを実現できると、じつは今よりは精神的に豊かになれるんでは
ないかな、などと突飛なことを考えてしまった。

僕らはいろんなものを効率化してたくさんのものを作れるようになった。
モノも、遊びも、仕事も。

でも、ひとつだけ変えられないものがある。
それは時間だ。

人は、昔から変えることができない限られた同じ時間の中で、
より多くの物事を詰め込み、より多くのことをしたり、考えねばならなく
なった。

もっと多くのモノが作れるように、そうすればきっと豊かになる、と。
でも、物事の仕組みはそう単純じゃないようだ。

結局、社会の人々は豊かになったのだろうか？


豊かさの定義とは、どこにあるのだろう。

僕が日本を旅する理由、まちづくりを仕事に選んだ理由は、
まさに「豊かさの探究」をしていこうと学生時代に思ったから。

きっと、一生かかって続けていくんだろうな。

気温が上がり、鳥海山は雲に隠れた。
さっきはあの上から、この場所を見ていたんだな。

ちなみに、この状況で車内から眺めた風景は

こんな感じ。
フロントガラスが狭いから視野は限られているけど、
上を見ると、広がる青空をどんなほかの車よりも広く見ることができる、
それがロードスター。

さて、今朝も早起きだしちょっと疲れてきた。
早く今晩の宿に行って、ひと風呂浴びてビールが飲みたい。。。

ということで山を下り、7号線を南下して鳥海温泉「遊楽里」へ。

きれいな温泉宿です。キャンプ場や、町民が訪れる温泉入浴施設
が隣接していて、ホテルのお風呂だけでなく、そちらも使えます。

本日は「一人船盛りプラン♪」

晩御飯までには少し時間があるので、裏手の海を見に行くことに。
D90とLX3をぶら下げてテクテクあるく。

夏の喧騒の去った海です。

夕暮れ時、ダイナミックなそらの表情と、肌寒くなっていく海風に
しばらくボーッとします。
久々に、いろいろと仕事以外のことを考える時間が持てました。

あまりに気持ちいいので、寝袋持ってきてここで寝ようかと思った…。

cokeの空きビン。ベタな構図ですな。

小一時間ほどまどろんだ後、宿に戻り、ひとっぷろ。
そしていよいよ…

 
1人船盛り宴会の始まり。
おおお、サザエがっ！イカも甘いっ！！納得のボリュームです。

このときまでに、部屋でスーパードライ500mlを飲んでいましたが、
あっという間に中瓶一本あけました。

ふっ、俺はそろそろビールは卒業だな、

などとすっかり酔っぱらってつぶやいた後、 ウェイトレスさんを手招きして

地元の酒1本くらさい。
あれ、ろれつが回ってない。
そりゃそうだ、朝4時半起きでずっと走ってきたんだもの…。

この冷酒、地元の遊佐のお酒だそうで、遊佐来といいます。

周りのテーブルはファミリーやカップルだらけ。
その中で一人船盛り族は私ともう一人、中年の男性のみ。

ゆっくり一杯やりながら、今日の風景を思い出しながら
新鮮な海の幸を楽しむ。自分のペースの一日だった。

さあ、いい具合に酔った。

明日は仕事の日。
準備はしてあるけど、朝早く起きてもう一度確認をしよう。

自分の和室に帰ると、いつの間にかうとうとして眠りに落ちた。